世界最大の面積を持つ国家ロシアの首都、モスクワは、美醜が溶け雑じった、コントラストの強い街です。ロシア国内で最高のものと、最も不快なものの両方に出くわすことでしょう。モスクワを旅すると、そこには二つの世界が共存していることを目の当たりにします。

モスクワを訪れた人は、混雑した大通りの渋滞やテンポの速い生活、大きな看板に代表されるような、現代的で混沌とした街という印象を持つでしょう。しかし昔ながらの静かで灰色をした住宅街には、小さな教会が並び、美しい教会音楽の音色が響き、またスターリン様式の記念建造物も残っています。

’ニューロシア‘の億万長者たちと、貧困にあえぐ年金生活者たちが同じ通りを歩いています。最新流行のファッションに身を包んだおしゃれな人達がカクテルを楽しむすぐそばを、ぼろ服を身にまとった人々が、新しい世界に存在するという重荷を抱えて歩いているのです。

モスクワは、ロシアの科学、政治、そして経済の中心です。豊かな歴史と伝統、文化を持つ壮大な都市です。ロシアの精神的および政治的な権力の象徴として、国民の心のなかで重要な地位を占めています。かつてソビエト帝国の政治そしてイデオロギーの中心であり、そして帝国がばらばらになった後にも、政治的、産業的、そして文化的な影響力を保ち続けています。

モスクワは様々な人種が出会う場所です。モスクワっ子がフラッドライトに照らされたお祭りを見ようと赤の広場に群がったり、ゴーリキー・パークを散策したりするなか、グルジアから農民たちが買出しに来ていたり、また中央アジアからは日焼けし、縁なし帽をかぶったウズベキスタン人が訪れる姿を目にします。

ロシアはあらゆる物、特に両極端なものがミックスされた国です。そしてモスクワを観光すると、あらゆる両極端を目にすることでしょう。